一般東大生の等身大の日常。

東大王とは無縁の一般的な(むしろ下層に位置する)東大生の等身大の日常と、マスコミを通さない、本当の東大の姿を気ままに記します

【東大のリアル:1】クラス制度の光と陰 〜オリ合宿〜

大学でも珍しいクラス制度

今回は東京大学前期教養過程において、全国の大学の中でも珍しい、クラス制度について書こうと思います。

 

クラスとは

 

 大学にも、高校と同じようなクラスがあるのが一般的です。しかし、大抵の大学では形式上のもの、書類上の所属にすぎません(おそらく)。

 しかし、東京大学のクラスは、他大学よりもずっと”クラスらしい”クラスになっています。その点で、特異であるということができるでしょう。

 

クラスの振り分け方

 

 

 クラスは、入学手続き時に選択する第二外国語で振り分けられます。文系は1、2類と3類、理系は1類と2、3類でクラスメートが構成されることが多いようです。

 第二外国語については、また別の記事を書くつもりですが、ロシア、ドイツ、フランス、スペイン、中国、朝鮮、イタリアの7カ国があります。スペイン、中国が多く、ロシア、イタリア、朝鮮語が少ないようです。

 

オリ合宿

 

 オリ合宿とは

 

 入学後の諸手続きの中で、自身の組番号が知らされるとともに、一つ上の学年の、同じ組番号の組(上クラと呼ぶ)の生徒との顔合わせがあります。「何のために一つ上の生徒と顔合わせるんだろう」と疑問に思いましたが、これは、新入生に一番最初にやってくるイベント、オリ合宿のためです。

 

 オリ合宿とは、4月の初めに同期のクラスの生徒と上クラの生徒で一泊二日の旅行に行くというイベントです。あくまで自由参加ですが、事実上の反強制イベントといっても良いでしょう。

 上クラが企画をするため、クラスによって内容は異なりますが、伊豆や富士の辺りに泊まります。一人2万円程度支払うことになります。

 

 何のためにオリ合宿があるのか。それは、もちろんクラスの人間との親睦を深めるためではありますが、それより重要なこと、クラスの役員選出と履修登録があります。

 

 履修登録

 

 大学では、高校とは違い、ある程度自分の興味のある授業を履修する自由が与えられます。しかし、卒業するには単位が必要であり、(東京大学においては進学選択のため点数も必要になります。)自分の興味を優先しつつも、単位を得られるような(高得点が取れるような)授業を見極める必要があります。

 また、単純に、膨大な授業リストから卒業に必要な条件を満たしつつバランスよく履修を組み立てるのは、慣れない新入生には難しくもあります。

 

 そのため、東大生はこのオリ合宿で1年間駒場で生活してきた上クラの先輩から助言を得つつ履修を組み立てるのです。上クラの中には、単位を一つも落とさなかった秀才や、降年(留年)一歩手前のような人間も存在し、多様な意見を聞くことができます。

 

 クラス役員の選出

 

 また、履修登録と同時にクラスの役員も選出します。クラスの役員は多岐にわたって様々存在します。来年のオリ合宿を企画するオリ長。クラスコンパを企画するパ長。五月祭の出店の企画をする五月祭委員などです。

 

 光と陰

 

 クラス制度、そして、オリ合宿はいつから存在するシステムなのか定かではありませんが、画期的なシステムと言えるでしょう。まず、新年度の、学生の孤立を防具ことができます。しかし、初対面の人といきなり一泊二日の旅行に行かされるわけです。全員が全員、そのような空間が特異であるわけではありません。生徒によっては、最初にして最大の難関となるでしょう。

 また、生徒に企画、運営させることで、膨大な学生の履修登録のトラブルを最小の労力で解決することができます。しかし、このオリ合宿はあくまで自由参加であることから、大学の正式な活動ではありません。しかし、教務の運営がこのオリ合宿ありきで行われています。参加できなかった学生や、上クラの無責任な言動に振り回されてしまう学生もいないとは限りません。

 

 まとめ 

 以上がオリ合宿の内容となります。もちろん普通に観光をするクラスもあるので楽しいことは楽しいですよ。しかしね…という面もあるということが伝われば何よりです。

 

 どこの誰に対して書いているんだと思うかもしれませんが、ブログなんていうものはそんなもんです。バイトが週末に入るので先週末はあまり書けませんでしたが、昨日バイト先でグラスを割ってしまい、そのストレスで勢いで書きました。今日はここまで。